20130328

日本橋発着 東京の運河めぐり探険クルーズ(3)

日本橋発着 東京の運河めぐり探険クルーズ(2)の続き、完結編です!!
 >>> (1)はコチラ




ところで、小名木川の護岸工事もだいぶ進んでいるようですよ。

これは、四つ目通りが通る小名木川橋のところ。
番所橋のほうなど、もう工事が終わっているところもありますが、自転車は通行不可。

江東区は「水彩都市 江東」ってコピーを掲げてるくらいだし、楽しみですねー。




新高橋。




西深川橋。(の看板)



そして隅田川に一番近い橋、萬年橋まで帰って来ました。




この萬年橋は、富嶽三十六景にも描かれています。
(昔は帆かけ船が通れるように、橋はみんな太鼓橋だったそうです。)

行徳の塩田から、江戸川→新川→中川船番所→小名木川と塩を乗せて来た船が、ここで富士山を見ながら隅田川に出るわけですねー、なんて一人思いを馳せてみると、




隅田川は広いですね。

「着いたぜ、江戸ーーー!」

って感じだったのかな?
ホントに天下の往来って感じ、昔もたくさんの船が行き交ってたんでしょうね。

あ、この写真、遠くに新大橋が見えてますね。好きなんですヨットみたいな形が。
船の上から見ると、本当に波間に浮かぶヨットみたい。




読売新聞のビル。

この穴って、香港のビルみたいに風水がどうとか、龍の通る道がどうとかってことなのかと思ってたら、穴の向こうに見えてるビルの日照権問題をクリアするために空けられた穴なんですって。

しかも、読売新聞のオフィスは上の方だけで、穴の両脇の部分は住宅だなんて。
穴側の角部屋、せっかくの角部屋なのに横には小さい窓1個しかないし、なんか不思議。
おトイレかな、お風呂かな。




帰りは、永代橋の写真がありました。

今の永代橋は1926年に出来たもので、現在87歳。
おお、内海桂子師匠よりも年下ですね。

初代永代橋は徳川綱吉が50歳になった記念に作られ、赤穂浪士にかかげられた吉良の首もこの橋を渡ったけれど、およそ100年後に深川の富岡八幡宮の大祭の時、大勢詰め掛けた江戸の人たちの重みで落橋(死者行方不明者1400人の大事故)。二代目永代橋は関東大震災の時に炎上。

そっか、内海桂子師匠は震災を経験してるけど、今の永代橋は震災復興で架け直された橋なんだから、年下に決まってるのか。

と、なぜ桂子師匠基準で語ってるのかよくわからなくなって来ましたが、桂子師匠のTwitter好きなんです。あと、永代橋wikiが楽しすぎました。





IBMビルの横を通って、旧山一ビル裏にある、ハーモニカみたいな豊海橋から日本橋川に帰ります。
夜はライトアップされますよね。




そして少し行くと見えて来た、お酢のミツカンのビル。

前にこのあたりで働いていたと書きましたが、このあたりの地名に日本橋小網町というのがあります。
調べたら、昔この川で白魚が採れていて、その白魚漁に使う目の細かい網がたくさん干してあったからなんだそうです。ここで獲れる白魚は将軍様への献上品だったようですよ。極上品だったんでしょうね。


で、ミツカンのビルに戻りますが、この日本橋小網町や日本橋蛎殻町など、茅場町の界隈ってやたらと食べ物にまつわる会社やビルが多いんです。歩いていて、いつも不思議に思っていました。

例えば目立つところだと、永代通り沿いには日清オイリオのビルがあったり、ブルドックソースの本社もこの川からほど近いですし、お酢に油、ソースと来て、小麦粉なら日清製粉をG地図で検索するとグループのオフィスが3つこの川沿いに並んでいるし、お酒なら大関に盛田の東京支店や、他にも塩元売協同組合、全国醤油工業協同組合連合会、全国味噌工業協同組合連合会などなど。

油に塩、醤油、味噌、小麦粉に酒、とこんな企業や団体がひしめき合っているのは、ここが船の荷下ろしの場所だったからなんだそうです。

その昔は川の両岸にはたくさんの倉が並んでいたそうで、写真のミツカンのビルを見ると、とても薄っぺらいですよね。地図を見るともっとよくわかりますが、この川の両岸のビルはみんな薄っぺらくて細長い形をしています。

よく行ったデニーロというイタリアンのお店も、入口を入ると細長い店内の奥まで続くながーい窓とながーいソファに、まるで電車みたいに人が並んでパスタを食べていたのを思い出しました。


銚子の醤油は、新川と小名木川の完成で、利根川→江戸川→新川・小名木川を通って江戸に伝わったというし、ここで荷下ろしされた醤油が使えるようになって、佃島で佃煮(それまでは小魚や貝を塩茹でしていた)が作られるようになったなんて説もあるそうですよ。

江戸の人たちの台所だったんですねー。

そういえば前に、神田近辺にやたらと製薬会社とか、龍角散ビルなんていうのがあったりするのが不思議で調べたら、薬の座があったからなんてことがありました。こういうの大好きです。




湊橋。

帆船のモニュメントがあります。
船の人が見る用?




行きにはくぐらなかった湊橋。
今回かなりたくさんの橋をくぐりましたが、こんなにツルツルなのは初めて。




江戸橋JCTまで戻って来ました。

東京オリンピックに間に合わせるために急いで作らなければならなかった首都高速が、用地買収が間に合わずに日本橋川の上に首都高を通した話は有名ですが、この写真でどんどん左に進む首都高環状線の銀座方面行きも、実は川の上を通したものだったそうで、昔はここで左側から楓(もみじ)川という川が流れ込んで来ていたんだそうです。

江戸川区にある紅葉川高校は、元々このあたり(兜町)から移転して来たんだそうですよ。
あ、そうだ。そうかも。




帰りは一度発着場がある日本橋を過ぎて、3つのときわ橋へ。




これは常盤橋。
車も通ってます。




これは常磐橋、人道橋です。

って、さっきのときわ橋とこっちのときわ橋、漢字が違うのに気付きましたか?
2文字目の下が、皿の常盤橋と、石の常磐橋。

橋なのでお皿のように割れては困ると、石の常磐橋の名前が付けられたとか。

橋の左側には常磐橋公園があって、江戸時代の門跡などがあるようですし、最近古い人道橋に興味があるので、今度自転車行ってみよう!

って思ったら、昨日2013年3月27日付けで、現在通行不可のニュースがー。
うーん、公園だけでも入れないのかな。
行ってみればわかるかな。



そして、3つ目のときわ橋、新常盤橋。
地元の方は紛らわしくないんでしょうか。

で、この橋は最初の2つより新しいからいいとして、この奥です。
ほぼ隣り合わせみたいに、この日本橋川に架かっている橋です。




グリーンの橋が新常盤橋、ブルーグレーの橋が新幹線。
ということは、その向こうの石造りの橋は、




こ、これはー!
そう、山手線や中央線が通る、JR外濠橋です!



昔のもののはずなのに、石が緻密に並べられてアーチ状になってます。
うわー、これはかっこいい!





これは石で煉瓦ではないけれど、そういえばきれいにする前の東京駅に似てる感じ。

でも結構古そうなこの橋、電車でとはいえ、毎日何人の人がこの橋を渡ってるんでしょう。
今だ現役、すごいなー。





神田橋JCTの下あたりから見た、JR外濠橋。

それにしても、首都高って車で走ってても無茶な作りしてるなーって思うけど、船で下から裏側を見てみても無茶だらけですね。

電車ギリギリですよ。




そして、橋の真ん中には、旧国鉄の紋章が飾られているそうです。




見えた!

出来上がった年、「大正七年」って書いてあるそうです。


昔ここを船で行き交う仕事をしていた人たちはこの紋章と電車を見上げながら、「あー、これからはもう俺たちの時代じゃねぇ。電車の時代が来るんだなー。」なんて思ったりしてたんでしょうか。当時はすごい建造物だったと思うんですよね、最新型の。

でも21世紀になった今、時代は平成。

貨物列車もほとんど見なくなって、ずっと車の時代が続いているけれど、でもまた大きな地震があってまた水運が見直されてますよー。船と人が江戸の川に帰って来ましたよー。

と伝えたい気持ち。


そう、今回のクルーズでは「水運や水辺復活への気運」、
みたいなものを感じました。

がんばれ、東京の川と運河。




そしてまた引き返して来て、ケルヒャーのCMと同じアングルの日本橋へ。
船長さん、クルーズガイドさん、お疲れさまでした。

そして、こんなブログを最後まで読んで下さった方もお疲れさまでした、ありがとうございました。




思いがけず、お花見までついて来た東京の運河めぐり、二度目のクルーズ。

もともとは江戸川CRから走り始めたわたしが行き交う屋形船を見て、「いつも自転車で走ってるこの道を一度あの船に乗って走ってみたい。」って思ったのがきっかけでしたが、自転車で走ったところを船で通る、そしてまた自転車で通り直してみるというのは、視線に奥行きが出る感じでとてもおもしろいです。

何より、船も気持ちいいし。

次は水陸両用バスのスカイダックを狙いつつ、昔からの夢、丸の内線の淡路町と御茶ノ水駅の間で一瞬だけ外に出て神田川を渡る橋、あの橋の下を通ってみたいです。




じゃ、まただワン!

日本橋発着 東京の運河めぐり探険クルーズ(2)

日本橋発着 東京の運河めぐり探険クルーズ(1)の続きです。


小名木川の新扇橋に戻って来ました。

信号も青!
前方のゲートもすでに開いてます。

いよいよ、扇橋閘門へ進入しますよ~。

ちなみに、この扇橋閘門、さらに前回のクルーズで体験した荒川ロックゲートも、どちらも東京都の施設なんだそうです。

さらにちなみに、利用料は無料で予約も無用。
行けば監視カメラやセンサーで見つけて開けてくれるというものなんだそうです。

そのせいか以前は月曜日から土曜日までの営業(?)で、日曜祝日は通行することが出来なかったそうなんですが、とあることをきっかけに去年(2012年)の4月から日曜祝日も通行可能になったんだそうなんです。さて、このとあることとは何でしょう?

そう、去年5月の東京スカイツリーの開業です。
こんなページが残ってました。)

それで日曜日にもこうしたクルーズが出来るようになったようです。

前回の記事で、「亀島川の護岸を整備し、ベニスのような観光地に。」という計画があるらしいと書きましたが、それとも繋がりませんか?東京都が描く、スカイツリーと川と運河を使った観光地としての新しい東京計画。これからしばらくは、下町が面白くなるのかもしれませんね。




さて、青信号で船は進みます。
新扇橋の下から見た、扇橋閘門。


閘門とは何か?という話は、前回の荒川RG体験の時にだいぶがんばって書いたのですが、

 >>押上発、荒川ロックゲート体験付き運河クルーズ(1)
 >>押上発、荒川ロックゲート体験付き運河クルーズ(2)

ざっくりと言うと、閘門というのは船のエレベーターです。


相変わらずひどいイラストですみませんっ!


例えばイラストのように、左から右へ水位の高い川から低い川に進んで行くなら、ドアとドアの間で水位を上下させて、行き先の水位と合わせてあげるよーという施設なのです。




今は、「前扉」と書かれた扉だけが青信号で開いて、船が中に入っていくところ。

隅田川から開けっ放しだった水門を通ってやって来たこの船が今いる水位は、さっきのイラストでいうなら高いほうの水位。

奥にある「後扉」と書かれたドアの向こう側には、土地が低いためここよりもずっと水位が低く保たれている江東区のゼロメートル地帯があります。

これが閘門ではなく水門だったなら、水位の差は守れます。
でも、船で通りたくて水門を開けたら最後、ドドドーっと水と一緒に船が流されてしまって、船も土地も危険ですよね。

水門ではなくここに閘門を置いたから、船が自由に行き来出来るのです。




さて、船は閘門のドアとドアの間に入って来ました。
あの赤いドア=後扉の向こうは、水位が低くなっています。




そして、さっきくぐって来た前扉は信号が赤になって、ドアが下りていきます。

この日の水位差は、2.4m。
2つのドアを閉め切り終わったら、これから行く先の水位に合わせて、船が浮かぶ閘室内の水位を2.4m下げていきます。




どれくらい下がったかわかるように、自分の席のすぐ横にあった「65」を目印にしてみました。

少し、見下ろすくらいのところからスタート。




どんどん下がって行きます。




わぁー。




水位が下がったので、後扉が開かれました。
ドアの向こうの水位、見えますか?

こうして、水位に差がある場所でも安全に航行出来るのですよー。




これは、Uターンして戻って来たところの写真。


「閘門体験なら荒川ロックゲートで一度してるのに、また?」

正直自分でも心のどこかでそんなことを思いながらも、「でも日本橋川だし!隅田川だし!」と言って参加した今回のクルーズでしたが、体験してみたら同じ閘門でもこんなに違うんだってことがわかりました。




まずひとつは、水位調節の早さ。
荒川ロックゲートより、扇橋閘門のほうが格段に早い気がします。

特に今回のクルーズでいうと帰り、水位を高くするために閘室内に水を入れている時には写真のように、目で確認出来るほどの水勢がありました。



荒川ロックゲートのドア


あともうひとつは、私の個人的な感想ですが、扇橋閘門は遊園地やテーマパークのアトラクションのように、とってもほのぼのとしてのどかでした。

荒川ロックゲートにあった、あの圧倒的なまでの水の要塞感が扇橋閘門には全くなかったのです。そういえば荒川ロックゲート体験で扉が開く時に水底から鈍く聞こえて来た金属音も、今回は聞こえなかったと思うし。初めてと二度目というところを差し引いても、「日常と非日常」といってもいいくらいの差を感じました。

両方体験してよかったなーって思いましたよ。



扇橋閘門のドア

さて、やっとここから復路ですよ。

まさかの、つづく!
 >>> 日本橋発着 東京の運河めぐり探検クルーズ(3) 完結編へ

日本橋発着 東京の運河めぐり探険クルーズ(1)



やぁこんにちわ、ボクだよ。
ポタ山イチだよ、ギャース!!

と、この日はまだ留守番でボクの写真は1枚もないので、今日は日本橋の麒麟像さんに代役を務めていただいております。

そう、今日の記事はここ、日本橋から出発する東京の運河めぐりクルーズです。

首都高速環状線が走るその下にある日本橋川。
その日本橋川に架かる日本橋のすぐそばから出発する、ジールさんが企画しているクルーズです。

そうそう、前に行った荒川ロックゲートの閘門体験クルーズツアーの時と同じ会社。
今回は扇橋閘門体験付きなのです。

前回のクルーズの記事はコチラ。
 >>押上発、荒川ロックゲート体験付き運河クルーズ(1)
 >>押上発、荒川ロックゲート体験付き運河クルーズ(2)





申し込んだのはもうずいぶんと前だったけど、桜の季節には少し早いはずの3月23日のクルーズで、まさかお花見が出来るなんてー。足早にやって来てくれた桜前線に大感謝しながら参加して来ました。

さっそく、この日のクルーズのコースの地図です。



より大きな地図で 130327 を表示



COREDO日本橋から西川ふとんの前を通ってすぐの乗り場からの発着。
運河をめぐって、閘門体験も出来る120分のクルーズが2500円って、本当に安いと思うのです。

>>4月にも開催されるみたいですよ!





というわけで、またきっと長くなりそうなので、大事な情報は忘れないうちに全部先にお知らせ完了。

さっそく、出発と参ります~。




そして、じゃーん!
いきなりのクライマックス!!(わたし的に)


頭上に首都高環状線が走る日本橋川の水面からの景色、すごい迫力です。

そういえば、いつかタモリ倶楽部でタモりさんが、首都高錦糸町線の下の竪川を船に乗って進みながら、

「下町のパルテノン神殿!」

と称していたけど、本当にそんなところに迷い込んだ感じがしました。

首都高が老朽化して来た今、補強するのか、それとも移設して日本橋川の上に空を取り戻すのか、という議論があるそうですが、もし空が取り戻されるのであればそれはそれすてきだし、でもこの景色はこの景色で一度見ておいてもいいかも。




出発して一番最初にくぐった橋、江戸橋。
そう、自転車なら橋は渡るものですけど、船だと橋はくぐるものなんですよね。




というわけで、江戸橋のおなかです。

そうそう、このジールさんのクルーズにお世話になるのは2回目なんですが、船には船長さん兼運転手さんの他に、もう一名係の方が乗っています。前回はダンディな海男!といった方が乗っていて、バスガイドならぬクルーズガイドをしてくださったのですが、今回は眼鏡がよく似合う女性の方が乗っていらっしゃいました。

ただ船に乗るだけじゃなく、クルーズガイドさんのお話がかなり楽しいのも、このクルーズの魅力のひとつです。




さて、江戸橋をくぐって上に首都高がいなくなりました。

東京の東側に住んで、前は車にも乗っていた私にはおなじみの場所、江戸橋JCTです。
この視点は新しい、というより初めて。

下からみると、ここでは首都高が三層構造になってるんですね。
すごいなー。



鎧橋。
川から東証(右の建物)。




茅場橋。

前、あのビルで働いてたのです。
毎日渡ったなー、この橋。



右手に日本橋水門が見えて来ました。
この水門は永代通りを走っていても見えますよね。

往路はここで一度亀島川に入るために、右に折れてこの水門を通ります。

ところで、この日本橋水門は右側のゲートを通過。
その時初めて聞いたのですが、船は右側通行なのだそうです。

道路と違うのは知りませんでした、面白いですね。




霊岸橋、上は永代通りですね。




そして、霊岸橋をくぐってすぐの西側の岸です。
左の古いビルの1階にあるBarに行ったことがあったような・・・。

堤防に脚立を使っている人たちが見えますが(木のオールもあってカヌーっぽい)、気付けば護岸整備がされていて、花壇なども作ってありました。

幅が狭い様子から、完成してもたぶん自転車は通行不可っぽいですが、クルーズガイドの方のお話によれば、ここ亀島川は都の計画で護岸整備がされていて、将来的にはカフェなどをたくさん誘致して、ベニスのような観光地を目指しているのだそうですよ。




亀島川を南下して来て、左にカーブして隅田川に向かうところ。

住所でいうと新川あたりでしょうか。
ここも護岸整備の真っ最中。

今はまさに、「建物の後ろ側です、正面じゃないんです!!」って感じのビルばかりですが、ここに遊歩道が出来たら、このままってわけにはいかない感じですね。どんな風に変わるんだろう。




そして亀島川で最後にくぐる橋、南高橋。
クルーズガイドのおねえさんは船が出てすぐ、今日は橋についてたくさん語りたいと言っていたのですが、この橋の説明の時が一番熱かった気がします。そして、うちに帰って来ていろいろ調べたら、熱く語る気持ちがわかった気がします。

だってこの橋、もともとは両国橋だった橋なんだそうです。
両国橋の真ん中を持って来て再利用した、リサイクル橋。



明治時代の両国橋。
この三連構造の橋の真ん中を移設したんですって、すごい!


なんでも、関東大震災の後に現在南高橋があるこの場所に橋を架けようと計画をしたのだけど、震災後だからとにかく使えるお金がなくて、比較的ダメージが少なかった両国橋の真ん中の部分をここに持って来て架けた橋なのだとか。

明治時代に両国橋として作られたのに、ここに移設されて来たせいで小さくはなってしまったけど、今だ現役で車も通る橋。

都内に現存する鉄のトラス橋としてはもっとも古いっておねえさんは言ってたんですが、車が通れない人道橋も含めると2番目になって、そうすると一番古いのは門前仲町にある八幡橋(旧弾正橋)。行ってみたくて、ちょうど今朝場所を調べてた橋だったんですよね。びっくり。

さて、この南高橋をくぐり抜けるととうとう、





隅田川に出ましたー。

最初にコースプランを見た時、「なんで行きだけ亀島川を通るのかな?」なんて思ってましたけど、佃のリバーシティ正面に出るんですね。いいコース!





でも、ここではあまりいい写真は撮れませんでした。

隅田川に出た途端、船がたくさん!
さすが、天下の往来!って感じ、引き波でがんがん揺れます!

これは確か水上バスで、最初の大きい写真に写ってる青い小船は電気ボートだって言ってました。プリウスみたいな船があるんですね。




右の越中島の北端と、大島川水門。

この後、なぜかi-Phoneにもデジカメにも1枚も写真がなかった永代橋と隅田川大橋をくぐり、さらに清洲橋も越えて、




小名木川の入口にやって来ました。

この川の反対側は、東大島の駅の先で旧中川と繋がっていますね。
荒川CRからも近いです。

前に見えている萬年橋の左には、森下の芭蕉記念館が写っていて、一段高くなった展望庭園には松尾芭蕉の坐像が左を向いて座っているのが見えたんですが、なんとこの坐像、午後5時過ぎるとライトアップされ、しかもクルリと回ってこちらを向くんだそうです。

記念館が開いてる間は来館者をお迎えし、閉館後は隅田川を行き交う船の道中を見守る。

・・・といった設定らしいんですが、こっちを向いてるところ見てみたかったなあ。




すぐ見えて来たのは、小名木川水門。

隅田川の水位が高くなった時に、小名木川の水位まで高くならないようにと、ここに立っているんだなーと改めて思ったのが、堤防の高さです。




水門の手前、隅田川側の堤防は、結構高いです。

でも、ゲートの向こうに見える堤防はすごく低くないですか?




ほら。
・・・って、クルーズガイドさんの話の受け売りですけど。

でも当り前のことなんですけど、こうして間近で見ると妙に納得してしまうし、水門への感謝の気持ちとか、そんなものを感じてしまったりします。愛しいヤツですね、水門め。




さて、この後とうとう写真の一番奥に写る赤い物体、扇橋閘門の閘門体験なんですが、私たちより先客の船が使っていてなかなか信号が赤→青になりません。

すると、「このまま待っていてもねぇー。」と船長さんが気を利かせて、ちょうど閘門の手前で小名木川と交差している大横川にせっかくだから行ってみようと言ってくださいました。




右に折れて、大横川を南へ。

両岸が満開の桜できれいですが、大横川の橋は低いらしく、残念ながら一番手前の橋でUターン。




戻ってみたけどまだ閘門は赤信号なので、同じ大横川を今度は北へ。
そして今思えば、この後訪れる突発イベントが起こるヒントは、この写真にもしっかり写っていたのかも。

船長さんは、橋の向こうに船がいるのをちゃんと見てたのかもしれません。
もしくは長年の勘かもしれないけど。


眼鏡のクルーズガイドおねえさんのアナウンスが入りました。

「えー、船長が今の潮位ならこの船でギリギリ前の猿江橋をくぐり抜けられると申しております。

 ただいまもうすでに進入するための進路をとっておりますので、
 みなさん頭をぶつけないように注意して、身を縮めて下さい!」

何がなんだか状況がよくつかめないけど、この船に危険が迫っている。
そしてその危険に向かって今も船は進んでいることはわかります。

「この船に屋根がないのは、眺めがいいからだけじゃないんです!
 こんな時にも便利だからなんですよ、さあ頭を下げて!!」




わー来た!橋だ!橋桁だ!!




ホントにあと20cmくらい?
ギリギリです!!




そう、そしてこのドキドキ体験はまさに、タモリ倶楽部!!
気分は六角さんです!!

そして、この猿江橋を抜けると、



「電線のない桜とスカイツリーですよ、すぐ旋回しますから今のうちに写真どうぞー。」


というわけで、この猿江橋の北方向はスカイツリーが見えて、絶好のビューポイントに連れて来てもらっちゃいました。

この日は本当にお天気だけは残念な曇り空だったんですが、このクルーズの3日後、ポタリングで猿江橋を通ったので、橋の上からですが写真を撮りました。



しかもなんと、ちょうどジールさんの船が通っていたり。

それにしても、桜とスカイツリーだけでもキレイなのに、それに運河と水面を走るボートまで写って、ヌシ男曰く、「うーん、これは数え役満だね。」だそうです。少しエフェクトかかってますけど・・・


さあこれで、この日ここまでにくぐった橋の数、19本。
いよいよ、扇橋閘門体験に向かいます。


つづく!
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