20121202

押上発、荒川ロックゲート体験付き運河クルーズ(1)



荒川CRの右岸から、やぁやぁやぁ!
ポタっちです。

先週の日曜日、ボクの後ろに写ってる茶色い建物、荒川ロックゲートの閘門(こうもん)体験をボートに乗ってして来たよ。横の階段から上に登ることも出来るけど、自転車で下を通ったことがある人もたくさんいるかもしれないね。


この運河体験ツアーの荒川ロックゲート閘門体験付きクルーズにヌシ男とヌシ子で参加して来たようなので、さっそくレポしてみたいと思います!



行って来たのは、2012年11月25日。
こちらのZealさんのボートにお世話になって来ました。

江東区と墨田区が共同社会実験として企画するこのクルーズが始まるっていうニュースを見たのは夏ごろだったと思うので、申し込んだのは最近だけど、「やっとこの日が来た!」という感じ。

クルーズは朝11時にスカイツリーの下から出発だったので、それに合わせて自転車に乗って出発。

いつもスカイツリーへは、仙台堀川→横十間川→北十間川というコースを走るんですが、この日は
まず清砂大橋を渡って荒川CR→旧中川→北十間川というコースで。

せっかくなので、陸から荒川ロックゲートを見学していけるコースを走って向かうことにしました。





いいお天気!
今は自転車だけど、「後でボートでここに来ちゃうんだ!」なんて考えると、自然と期待も高まります。


ちなみにこの写真は、荒川側の荒川ロックゲート。

昔はここに古めかしい水門が1つあっただけでしたが、今は閘門になったわけですから、もうひとつゲートがあるわけです。あとで説明しますが、基本的に閘門はゲートが2つでワンセットなのです。




じゃーん。
さっきの写真と同じ立ち位置でくるっと振り返ると、もうひとつの旧中川側のゲートが見えました。

そして、このゲートとゲートの間のプールのことを閘室(こうしつ)といいます。
後でこの閘室をボートで通るわけですが、そもそも閘門って何なんでしょうか。


||||| 閘門とは?

さきほど閘門とは2つのゲートでワンセットなんて言いましたが、そもそも閘門とは何かというと、異なる水位の河川や運河、水路などの間で船を上下させるための装置、つまり水を使った船のエレベーターのことを言います。

ただ1枚の水門で仕切られただけでは、水位の違う川と川の周辺の水害を防ぐことは出来ても、船が行き来することは出来ませんが、2つのゲートを持つ閘門があれば閘室の中で水位を調節してから別の川に安全に入り、通行することが出来るのです。



【前にちょうどいい写真が撮れてた、江戸川閘門】




||||| 世界で一番有名な閘門、パナマ運河

世界で一番有名な閘門といえば、太平洋とカリブ海を繋ぐパナマ運河があります。
このパナマ運河では、3つの閘門を使って最大26mもの水位差を船が航行するそうです。
船で世界を移動するとしたら最大級の近道が出来るので、パナマ運河を航行出来る船の最大サイズには、「パナマックスサイズ」なんて名前が付いてるんですって。

そして、戦艦大和が世界最大の戦艦たりえたのは、アメリカの戦艦にはこのパナマックスサイズを超えることが出来ないという制限があり、日本の戦艦にはその制限がなかったというのが理由なんだそうです。敵国の戦艦、通してくれるわけないですもんね。



||||| 荒川ロックゲートの役割

そしてこの荒川ロックゲートは、旧中川と荒川との最大水位差3.1mを通行可能にし、江戸川区、江東区、墨田区の水上交通を復活させるために作られたもので、震災時には避難ルートや、救援物資の輸送ルートとして活用出来るようにと、2005年に完成した閘門です。

荒川と隅田川の間にある江東区や墨田区といった地盤の低い地域を流れている旧中川や小名木川をはじめとする川や運河は、たくさんの水門によってその水位が低くなるようにして水害から守られていますが、そのままでは船が行き来することが出来なかったため(東京湾から回るしかない)、荒川との接続には荒川ロックゲート、隅田川との接続には扇橋閘門を作って、この地域の水運を確保出来るようになったということなんですね。





この日も押上に向かう旧中川でレガッタのボートに会いましたが、水位も安定していて流れも静かなこの川では、カヌーなんかも見かけることがあります。閘門が出来てからは水門を閉じ切っていた頃より水質もよくなったらしいですよ。


それでは今日はここで、地図置いておきますね。



より大きな地図で 121130 を表示

清砂大橋から荒川ロックゲート、旧中川を経由して押上に行った往路のコースと、押上のスカイツリー下からボートに乗って閘門体験クルーズをしたコースをご紹介しています。(あ、あと帰りに寄ったSPICE cafeさんの場所もあります。)





さて、前置きで説明が長くなっちゃいましたが、スカイツリー下のボート乗り場に着きましたよ。
道路より低い運河に降りたので、スカイツリーがいつもよりもさらに高く見えます。




わたしたちはネットで予約して来たけど、東武トラベル経由で申し込んだっぽい方や、当日飛び込みで乗った方もいたみたいです。

お金も支払って、それではいざ、




では11時、時間通りに出発ですー。
いってきまーす!

この先ボートは、北十間川→横十間川→小名木川→旧中川を通って、荒川ロックゲートの閘門体験に向かいますが、途中の道草トークは飛ばして閘門体験だけを読みたいという方は、コチラ(閘門体験2)が近道です♪




出発早々、気持ちいい!

最初に通る北十間川の川幅が小さくてUターンが出来ず、最初はずっとバックで進んでいくおかげで、スカイツリーがよく見えます。いつも自転車で通って見てるだけだった運河を、ボートに乗って進んでいるって考えただけで、もうウキウキです。




さて、ボートに乗ってすぐ一番驚いたのは、ただクルーズするだけだとばかり思っていたら、バスガイドさんならぬ、クルーズガイドさんがいたことです。ディズニーランドのジャングルクルーズのお兄さんにひけをとらない、面白くてためになるお話が聞けました。

例えば、この秋このあたりの江東区の運河沿いで、3家族のカワセミが確認されているそうで、今日も運がよければ見られるよー、といった具合に、川に住む鳥や動物の話などのネイチャーガイドさんのような話もあれば、




これは警視庁第二機動隊のボートが出動するための施設で、普通ボートは機械で上げ下げするものだけど、屈強な機動隊さんたちは人力でボートをかついで来て、ここをワーッと滑らせて川に降りるんだよーとか、そしてお隣は機動隊の駐車場なので、キッチンカーやトイレカーがたくさん置いてあるよー、とかいう近所の事情通のおじさんみたいなお話だったり、




公園があれば、「東京に公園が多いのは、江戸時代にあった武家屋敷が明治になって天皇のものになって、戦後公園になったから。」とか、

古い料亭があれば、「今のお忍びと違って江戸時代のお忍びといえば、たいていはこういう川沿いのお店。歩いて移動して顔バレしないように船で夜遊びするのがお忍びだった。」といった歴史っぽいお話だったり。





あ、そうそう。

ここは自分の中でも事前チェックしてなかったので見られてすごくうれしかったんですが、竪川が横十間川と交差してる部分の西側です。

竪川が思ってたより小さくてビックリ。隅田川のそばでは結構水量あるのに。

この竪川は首都高錦糸町線の下で暗渠されている運河ですが、今親水公園にするための工事をしてるところで、京葉道路の抜け道として自転車で走っている方も多いのではないでしょうか。ここ、人道橋作ってくれないかなー。



そして、あっという間に中間地点の小名木川クローバー橋に到着しました。




横十間川を南下して来ましたが、小名木川に交差したここで左へ。
東に進みます。

写真は小名木川の西側を写した写真。
遠くに扇橋閘門が見えてます。




運河と運河の交差点、本来なら橋は最低でも3本の橋が必要ですが(クルーズガイドおじさんの入れ知恵ですw)、この小名木川クローバー橋はX型の橋なんですよ。もちろん、自転車でも通行可です。




さぁ、小名木川を旧中川に向けて進みます。

この右側の護岸は江戸時代に埋め立てられたらしいのですが、この時代の埋め立ては生活ゴミを使っていたらしく、「よく見るといろんなものが見えるよ~。」と言われて見てみたら、私はおちょこを見つけました。

船だから見えた、感動!
ゴミだけど、江戸時代のゴミです。




1ヶ所だけ旧護岸が残されているところがありました。




さぁ番所橋をくぐり抜けると、旧中川が見えて来ました!

ロックゲートまであとちょっと!!




と思ったら、もうすぐ念願の荒川ロックゲートに着くというのに、ずっと場所がよくわからないと思っていたものを丘の上に見つけてしまいました!




旧小松川閘門です。

昔この場所にありましたが、現在はスーパー堤防の建設でその役目を終えるのと同時に、スーパー堤防から頭だけ出して埋められてしまいました。

わー、ここにあったんですね。
今度行かなくちゃ!




さぁ、お待たせしました!
荒川ロックゲートの前までやって来ました、ただいま信号待ち!


いよいよ閘門体験、(2)に続きます!


0 件のコメント:

コメントを投稿