20121202

押上発、荒川ロックゲート体験付き運河クルーズ(2)

さて、さっそく続きです!
(前編はこちら!





ここに着くまでのクルーズを楽しみ過ぎて、実はこの閘門体験がメインだったってこと、自分でも忘れてましたが、とうとう荒川ロックゲートが見えて来ました!




「ウェルカム!」

とばかりに大きく口を開けてくれた、旧中川側のゲート。


そして、その奥には荒川側のゲート。
もちろん閉まってます。

でも、なぜか?

なぜなら、あのゲートの向こうを流れる荒川は、今ボートが浮かんでいるこの水位より、さらに2.4mも高いからです!

2.4mですよ?

もし今無理やり通行しようとあのゲートを開けたら、ひとたまりもなく後ろに戻されてしまいますよね。こわ!




さぁ、閘室の中に入って来ました。

まだ水位調節は行われてません。
両脇の壁の高さや、鎖なんかの見え具合、覚えてみておいて下さいね。




後ろで、「ゴゴーン・・・」という鈍い音がして、旧中川側のゲートが降り始めましたよ~。
そして、両方のゲートが閉まると、水位調節が始まります。


その仕組みはこんな感じです。


イラストひどく簡単ですみません!カエルはボートです!


これは、最初に旧中川から閘室に入って来たところ。
荒川の水はゲートを閉めて堰止めたまま、入って来た旧中川側のゲートを閉めます。



両方のゲートが閉まった状態で、荒川側のゲートの下の方にある口を、こんな感じで開放するようです。

穴が開けば、お風呂の水が抜けるのと同じ原理で、閘室内に荒川の水が入って来ます。
これで水位を上昇させるのです。



水位が荒川と同じになったところで、荒川側のゲートを開放すれば・・・
ボートは安全に荒川へ出て行くことが出来る、というわけです。

と、この仕組みを使って、




私たちの乗っていたボートも約10分ほどかけて、この日の水位差2.4m(最大では3.1m)を上昇しましたよ。




左が上昇前、右が2.4m上昇後。

写真の左に写っている壁の見え方や、その上にある見学スペースの赤い手すりに注目すると、かなり水位が上がったのがわかると思います。


そして、「ギギーン・・・」とか、「ゴゴーン・・・」みたいな、鈍くて重たい金属音が船底のほうから響いて来て、とうとう荒川側のゲートが開いていきます。



ゴゴ・・・


ゴゴゴ・・・


ゴゴゴゴゴゴ・・・!


もう、なんでしょう、この圧倒的な水の要塞感!!
本当にカッコイイ!

「ポセイドン召還!」とか、「ズゴック、行きまーす!!」みたいな気分で、そのへんのBGMか、ワーグナーあたりをかけてもらいたかった!

なんて思いながら、いよいよ荒川へと進んで行きます。




開いたゲートの下で撮った写真。

フジツボ?のようなものがいっぱい付いてるのが見えますよね。
水がボタボタと落ちて来るので、傘をさしてくぐり抜けると、




荒川です!
東京湾の河口方面、今朝渡った清砂橋も見えてます。

広くて青くて、本当に気持ちいい!
CRを走っても気持ちいいんだから、川の真ん中まで出たら気持ちいいに決まってだろって感じでしょうか。





対岸は、江戸川区の船堀から新川の河口、北葛西あたり。
第一三共製薬の本社ビルと、船堀のトキタワーも見えてます。

ちょうどこの間のブログでポタリングした、あのあたりですね。




こちらは川の上流方向。
都営新宿線の橋が見えて、左側は東大島駅のあたりです。

荒川CRも見えてますね。

「やほー、私今日はボートでーす!」

と叫びたい気持ちになりました。




そして振り返れば、さっきの荒川ロックゲート。

ここから反転して、こんな仕組みでまた旧中川に戻ります。






閘室内に戻ってゲートを閉め、今度は旧中川側のゲートから水を排出して水位を下げます。

穴さえ開けば、水は水位の低いほうへ流れ出す。
さっきと同じ仕組みです。



水位が揃えば、あとは出て行くだけですね。

実際に体験して説明を聞いてみると、仕組み自体はとっても簡単。
でも、正しい制御を安全に行う技術はきっとすごいんでしょうねー。






というわけで、また閘室に戻っていくところです。

CRでいつも、「あれなんだろう?」って思ってましたけど、船用の電光掲示板だったんですね。




さっきの閘室に、今度は荒川の2.4m高い水位で戻って来ました。
旧中川側のゲートです。

って、「さっきと逆のことするだけなんでしょ?わかったから、もういいんじゃない?」と思った方もいるかと思うし、実際私もそう思ったんですが、




あのゲートの向こうは、2.4mも低いところを川が流れてるんです。


「もし今、何かの間違いであのゲートが上がってしまったら・・・」

って考えると、最初のシチュエーションよりかなりスリリングじゃないですか?!
たった2.4mですけど、レールも何も無しに、TDLのスプラッシュマウンテンの滝落ち状態になります。

わー、考えただけでちょっとこわい。
大事故ですね。




なんてコワイ想像をしてるうちに、みるみる水位は下がって、元来た川の旧中川へ。




最後には見事な逆さツリーの写真も撮らせてもらって、約2時間のクルーズも終了です。

だいぶマニアックな内容で、しかも長くなってしまいましたが、最後までお付き合いいただきありがとうございました!


江戸川区に住んでポタリングを始めたので、いかに楽に安全に遠くまで移動するか、ということを考えると、必ずと言っていいほど川や運河に沿って進むことが多くなります。

そのせいで江戸川区と、特に江東区の川や運河にはどんどん詳しく、そしてどんどん親しみを感じていたところだったので、今回のクルーズは、「いつもの道をボートで水上から進む。」というだけでもうそれは楽しいものでしたが、荒川ロックゲートの閘門体験には、荒川CRを走っていていつも見慣れた場所が遊園地のアトラクションになったみたいな、そんな面白さがありました。


でも、私にとって自転車に乗ること自体が、いつもそんな感じかもしれません。

「あれ?うちの近所にこんなのあったの?」
「ここ、車で来たことあるけど、こんなにキレイなところだったっけ???」

なんて、知ってると思ってたのに知らないことを発見したり、何もないと思っていたのに何かがあったり、何か違う気持ちを感じたり。


やっぱり、自転車楽しいです!


と、いまだにママチャリですが、最後に大きな声で叫んでみました!

ご清聴ありがとうございました!!

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